歯医者でタバコやアイコスは分かる?伝えておいたほうがよい理由

歯医者でタバコやアイコスは分かる?伝えておいたほうがよい理由

「アイコスに変えたけど、歯医者で言わないとバレない?」「たばこを吸っていると言うと、怒られそうで気が重い」──こうした声を聞くことがあります。

先にお伝えすると、加熱式たばこ(アイコスなど)を使っているかどうかが、お口を見ただけで分かる変化として表れるのかを調べた資料は、今回確認した資料では見当たりませんでした。ただ、「分かるかどうか」よりも大切なことがあります。

たばこを吸う方は、歯ぐきの出血や腫れが現れにくいことが知られています。この記事では、厚生労働省の資料をもとに、歯医者でたばこのことを伝えておいたほうがよい理由を整理しました。責めるための話ではありません。

目次

歯医者で、たばこやアイコスは分かる?

歯医者で、たばこやアイコスは分かる?を表したイラスト(大阪あわじ歯科のトラ)

厚生労働省のe-ヘルスネットでは、歯科は歯や口という目で見て確かめられる部分を扱うため、歯科医師・歯科衛生士が口の中を見て喫煙の影響が分かったときに、それを禁煙のきっかけにつなげやすい、と紹介されています。たばこの影響がお口に表れることがある、ということです。

一方、加熱式たばこについては研究がまだ少なく、厚生労働省の研究班の整理(2026年3月)でも、歯や口の病気との関係は「判定できない」とされています。見て分かる変化かどうかを調べた資料は、今回確認した資料では見当たりません。

つまり、「見て分かるか」ははっきりしません。だからこそ、ご自身から伝えていただくのが、いちばん分かりやすい方法です。

伝えておいたほうがよい理由

伝えておいたほうがよい理由を表したイラスト(大阪あわじ歯科のトラ)

1. 歯ぐきの出血や腫れが現れにくい

e-ヘルスネット「喫煙と歯周病の関係」によると、たばこの有害物質は血管を縮め、歯ぐきの血流を減らします。歯ぐきからの出血は炎症のサインですが、喫煙者では血行が悪くなることで炎症が抑えられるため、歯ぐきの出血や腫れが現れにくいことが特徴だとされています。

「血が出ないから歯ぐきは大丈夫」と思いやすい一方で、見た目のサインだけでは判断しにくいということです。たばこを吸っていると分かっていれば、歯科医師・歯科衛生士はそのことを踏まえて歯ぐきの状態を見ることができます。

2. 歯周病の治療の効果に関わる

同じe-ヘルスネットの記事では、喫煙者は非喫煙者に比べて歯周病にかかりやすく悪化しやすいこと、歯周病の治療の効果が低く、治療後の治りが良くないことが紹介されています。日本歯周病学会も、喫煙者の歯周治療には禁煙が必要だとしています。

治療の進め方やセルフケアの方法を一緒に考えるうえで、たばこのことは大切な情報です。

3. 加熱式たばこも「影響がない」とは分かっていない

「紙巻たばこではないから、言わなくてもいいかな」と考える方もいるかもしれません。ですが、加熱式たばこが歯や口に与える影響は、少ないとも大きいとも、まだ分かっていません。

  • 国内の約1万人の調査では、加熱式たばこだけを吸う人は、たばこを使ったことがない人より「歯周病がある」と答えた割合が高かった(有病率比1.43)と報告されています。ただし自己申告による1つの研究のみで、厚生労働省の研究班は関連の有無を「判定できない」としています。
  • e-ヘルスネット「加熱式たばこの健康影響」では、販売開始からの年月が浅いため、長く使ったときの健康影響は明らかになっていないとされています。
  • 同じ記事では、量が少ないとしても、たばこの煙にさらされることは、吸う人とまわりの人の健康に悪い影響を及ぼす可能性が否定できない、とも説明されています。

紙巻たばこでも加熱式たばこでも、「吸っています」と伝えていただければ十分です。

4. やめたい・減らしたいときの相談につながる

e-ヘルスネットでは、禁煙すると歯ぐきの状態が回復し、歯周病のリスクが下がって治療の効果が上がること、ある程度進んだ歯周病でも禁煙は有効で、禁煙の実行に遅いことはないことが紹介されています。

また、2020年からは、加熱式たばこを使っている方も健康保険による禁煙治療(医療機関の禁煙外来など)の対象になっています。歯医者で伝えたことが、ご自身のお口と体のことを考えるきっかけになれば幸いです。

伝えにくいと感じている方へ

伝えにくいと感じている方へを表したイラスト(大阪あわじ歯科のトラ)

たばこのことを話すのは、気が引けるものです。でも、歯科医院がたばこのことをうかがうのは、責めるためではありません。歯ぐきの状態を正しく見て、その方に合った歯磨きの方法や通院のペースを一緒に考えるためです。

e-ヘルスネットでも、歯科は幅広い年代の方と定期健診などで繰り返し関わることができる場だと紹介されています。一度伝えておけば、次からの診療でもそれを踏まえて見てもらえます。「アイコスを吸っています」と、ひとこと添えるだけで大丈夫です。

大阪あわじ歯科の歯周病の診療

大阪あわじ歯科の歯周病の診療を表したイラスト(大阪あわじ歯科のトラ)

歯周病は、歯と歯ぐきの境目に歯垢(プラーク)や歯石がつき、歯周病菌によって歯ぐきが炎症を起こす病気です。大阪あわじ歯科では、定期検診での早期発見を大切にしています。

  • 歯磨きの指導:お口の状態や歯の形に合わせて、磨き残しが出やすいところと磨き方をお伝えします。
  • SRP:歯の表面の歯石や細菌のかたまりを取り除き(スケーリング)、歯ぐきの中(歯周ポケット)の歯垢や歯石まで取り除いて、歯の根の表面をなめらかに整えます(ルートプレーニング)。

内容は歯周病治療のページにまとめています。たばこを吸っている方の歯磨きのタイミングについては、歯磨きのあとにアイコスを吸うとどうなる?着色・フッ素・口臭のこともあわせてどうぞ。

よくある質問

紙巻たばこからアイコスに変えたら、歯ぐきへの影響は減りますか?

今回確認した資料では、減るとも減らないとも言える根拠は見当たりませんでした。厚生労働省の研究班は、加熱式たばこと歯や口の病気との関係を「判定できない」としています。変えたことも含めて、そのまま伝えてください。

1日に数本だけでも、伝えたほうがいいですか?

はい、伝えていただけると助かります。e-ヘルスネットでは、量が少ないとしても、たばこの煙にさらされることは健康に悪い影響を及ぼす可能性が否定できないと説明されています。本数が少ない場合も、その本数ごと教えてください。

歯ぐきから血が出ないので、歯周病ではないですよね?

たばこを吸う方は、出血や腫れが現れにくいことが特徴とされています。出血がないことだけで判断せず、定期的に歯科で歯ぐきの状態を見てもらうのがおすすめです。

まとめ

加熱式たばこを使っているかどうかがお口を見て分かるのかは、今回確認した資料でははっきりしません。ただ、たばこを吸う方は歯ぐきの出血や腫れが現れにくいことが知られています。だからこそ、ご自身から伝えていただくことが、歯ぐきを正しく見てもらう近道です。

「吸っています」とひとこと伝えること、出血がなくても定期的に歯ぐきを見てもらうこと。そして、やめたい・減らしたいと思ったときには、健康保険で禁煙治療(医療機関の禁煙外来など)を受けられることも知っておいてください。

大阪・東淀川区(阪急淡路駅 徒歩3分)の歯科医院です

大阪あわじ歯科では、歯周病のチェックや歯石の除去、お口に合わせた歯磨きの指導を行っています。たばこを吸っている方も、そうでない方も、歯ぐきのことで気になることがあればご相談ください。

診療時間:月〜土 10:00〜13:30/14:30〜18:00(日・祝は休診)

ご予約はWEB予約・LINE・お電話(06-6322-5739)から受け付けています。

参考:厚生労働省 e-ヘルスネット「喫煙と歯周病の関係」「加熱式たばこの健康影響」/厚生労働省「加熱式たばこに関するこれまでの知見の整理」(研究班編、2026年)

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