「たばこを吸っているのに、ホワイトニングをしても意味があるの?」「白くしても、すぐ黄ばみが戻るのでは?」──紙巻たばこを吸っている方から、よく出てくる疑問です。
大阪あわじ歯科 院長の西出です。先にお伝えすると、たばこを吸う人と吸わない人で、ホワイトニングの白くなり方を比べた公的な資料や学会の資料は、今回確認した資料では見当たりませんでした。一方で、厚生労働省のe-ヘルスネットでは、喫煙は歯の変色に関係していると説明されています。つまり、白くすることと同じくらい、白さをどう保つかが大切になります。
この記事では、歯科医師の立場から、歯科の学会と厚生労働省の資料をもとに、ホワイトニングの種類、たばこと歯の色の関係、白さの保ち方をまとめました。
「ホワイトニング」には2つの意味がある

日本歯科審美学会は、歯のホワイトニングを次のように説明しています。
- 広い意味:歯に付いた汚れや着色を落とすクリーニングなども含めた、歯を白くする処置の総称
- 狭い意味:歯の漂白(ブリーチ)だけを指す
同学会によると、漂白の効果が学術的に認められているのは、過酸化物でできたホワイトニング剤を使う方法で、歯科医師・歯科衛生士でない人がこれを使って施術することは違法とされています。歯科医院で行うホワイトニングには、医院で薬を塗って光を当てる「オフィスホワイトニング」と、自分の歯に合わせて作ったマウスピースと薬で自宅で行う「ホームホワイトニング」があります。
歯の黄ばみには、表面に付いた着色と歯そのものの色の両方が関わることがあります。どちらがどのくらい関わっているかは、私たち歯科医師もお口を見てみないと分かりません。表面の着色ならクリーニングで落とせるものもあり、歯そのものの色を明るくしたいなら漂白、というように、合う方法も変わります。
たばこを吸っていても、ホワイトニングは意味がある?

上でお伝えしたとおり、喫煙の有無で白くなり方を比べた資料は、今回確認した資料では見当たりませんでした。ですので「吸っていると白くならない」とも「吸っていても同じように白くなる」とも言えません。
ただ、次の2つは資料から言えることです。
- 白さは、たばこを吸わなくても後戻りすることがある:日本歯科審美学会は、歯の表面からホワイトニングする場合、1〜3年で色が後戻りすることもあると説明しています。
- 喫煙は歯の変色に関係している:e-ヘルスネットでは、喫煙は歯周病の原因になるほか、歯の変色・根面のむし歯・歯の喪失にも関係していると説明されています。
この2つを合わせると、吸い続けることは、白さを保つうえで不利な要素になると考えられます。ホワイトニングを受けるなら、「白くしたあと、どう保つか」まで一緒に考えておくことが大切だと、私は考えています。
ホワイトニングの前に、歯ぐきのチェックを

日本歯科審美学会は、歯に汚れが付いていたり、むし歯や歯周病があったりするとホワイトニングができないため、お口の中の衛生状態をよくしておくことが必要だと説明しています。
たばこを吸う方は、ここが特に大切です。e-ヘルスネットでは、たばこの成分で歯ぐきの血管が縮むため、喫煙者は歯ぐきの出血や腫れが現れにくいことが説明されています。「歯ぐきから血が出ないから大丈夫」と思っていても、チェックで見つかることがあります。
たばこを吸う方の、白さの保ち方

- 定期的に歯科でクリーニングを受ける:日本歯科審美学会は、白い歯を保とうとすると、歯石の除去や表面を磨くために定期検診に通うようになり、お口の衛生状態がよく保たれると書いています。
- 毎日の歯磨きを丁寧に:特に寝る前の歯磨きを丁寧に。表面の汚れをためないことが基本です。
- 施術直後に吸ってよいかは、受けた医院の案内に従う:控える時間は、受けたホワイトニングの種類や医院の案内によって変わります。
- やめたい・減らしたいと思ったら、禁煙治療も選択肢に:健康保険による禁煙治療があり、2020年からは加熱式たばこを使う方も対象になっています。
よくある質問
たばこのヤニは、ホワイトニングで落ちる?
歯の表面に付いた着色は、歯科のクリーニングで落とせるものもあります。日本歯科審美学会の説明でいえば、これは広い意味のホワイトニングにあたります。一方、歯そのものの色を明るくするのは漂白です。どちらが合うかは、お口を見て判断することになります。
ホワイトニングをしたら、しみることはある?
あります。日本歯科審美学会は、歯の表面からホワイトニングする場合、知覚過敏が起きて歯がしみることもあると説明しています。もともとしみやすい歯がある方は、事前に伝えておきましょう。
吸っていることを、歯科で伝えたほうがいい?
伝えてください。歯ぐきの状態の見方や、白さを保つための案内に関わる情報です。私たちは、責めるためにお聞きするのではありません。
まとめ
喫煙の有無でホワイトニングの白くなり方を比べた資料は、今回確認した資料では見当たりませんでした。ただ、白さは後戻りすることがあり、喫煙は歯の変色に関係しているとされています。
たばこを吸う方がホワイトニングを考えるなら、「事前に歯ぐきまでチェック」「定期的なクリーニング」「白さを保つ方法まで相談」の3つをセットにすることを、私はおすすめしています。
大阪・東淀川区(阪急淡路駅 徒歩3分)の歯科医院です
当院では、オフィスホワイトニング・ホームホワイトニング・デュアルホワイトニング(両方の併用)を行っています。たばこを吸っている方も、どうぞ気軽に私にご相談ください。
費用(自由診療・保険適用外・税込):オフィスホワイトニング 2,980円(1回の施術で3回照射)/ホームホワイトニング 33,000円(マウスピースと薬剤の代金を含みます)。通院の回数・期間は歯の状態とご希望の白さによって異なるため、診察のうえで医院からご案内します。
ホワイトニングの前に、むし歯や歯周病がないかお口のチェックを行います。このチェックは保険診療で、自己負担はおおよそ1,000円程度です。治療が必要な場合は、治療を済ませてからホワイトニングをご案内します。
主なリスク・副作用:薬剤の影響で知覚過敏(しみる感じ)が出ることがあります。白さは時間とともに後戻りすることがあり、保つには定期的なメンテナンスが必要です。ホームホワイトニングはご自身で行うため、白さの調節が難しい場合があります。白くなる程度には個人差があります。
診療時間:月〜土 10:00〜13:30/14:30〜18:00(日・祝は休診)
料金・流れの詳しい説明はホワイトニングのページをご覧ください。ご予約はWEB予約・LINE・お電話(06-6322-5739)から受け付けています。
参考:日本歯科審美学会「歯のホワイトニングについて」「歯を白くしたい」/厚生労働省 e-ヘルスネット「喫煙によるその他の健康影響」「喫煙と歯周病の関係」「加熱式たばこの健康影響」
