ボトックス治療

ボトックス治療について

歯ぎしり・食いしばりでお悩みの方へ

ボトックスと聞くと、一般的にはシワ治療のイメージが強いかもしれませんが、実は歯科でもさまざまな症状に活用されています。歯ぎしりや食いしばり、顎関節症、矯正治療中の筋肉の緊張、さらには痛みの緩和にも効果が期待できます。

ボトックスに含まれる「ボツリヌストキシン」は、筋肉の収縮を抑える働きがあり、気になる部分の筋肉に注射することで、筋肉の緊張やつっぱり、痙攣などを和らげることができます。

歯科における最大のメリットは、噛む力をコントロールできる点です。過剰な力による歯や顎への負担を軽減できるため、歯周病や詰め物の破損防止など、他の治療の効果を高めることにもつながります。

また、表情筋の動きも調整できるため、笑ったときに歯茎が大きく見えて気になる「ガミースマイル」の改善にも有効です。

ボツリヌス菌製剤について

※現在、当院で使用しているボツリヌス菌製剤(ボトックスのジェネリック医薬品)は、日本国内では未承認の医薬品です。ただし、韓国のKFDA(韓国食品医薬品安全庁)においては2009年3月13日に承認されており、現在では21か国で使用実績があります。
※本製剤は、大阪あわじ歯科が個人輸入によって入手しています。詳細は、厚生労働省が公開している「個人輸入において注意すべき医薬品等について」のページをご確認ください。
▶ 厚生労働省ホームページはこちら>>
※なお、同一成分および同等の性能を有する国内承認医薬品として、アラガン社製の「ボトックスビスタ」があります。(諸外国における安全性等に係る情報の明示)

ボツリヌス治療はこんな方におすすめです

  • 肩こりや頭痛が日常的に起こる
  • 笑った時の歯ぐきが気になる
  • 顎が痛い
  • 歯ぎしりや食いしばりを指摘された
  • 歯が割れないか心配
  • マウスピースが苦手なので使用しなくない
  • えらのハリが気になる

独自のシステムにより多くの実績があります
当院に安心してお任せください

当院法人では、歯科領域におけるボトックス治療にいち早く取り組み、これまでに多くの患者様の治療を行ってまいりました。特に「歯ぎしり」や「食いしばり」に悩む方を対象に、年間360名以上の治療実績があります。
また、筋電計などの専用機器を活用し、筋肉の状態を的確に把握したうえで、安全かつ効果的な治療を提供しています。
一般的にボトックスは美容目的のイメージがありますが、歯科では主に筋肉の緊張を緩和し、噛む力のコントロールを目的として使用します。
豊富な臨床経験と確かな技術をもとに、安心して受けていただけるボトックス治療をご提供しております。

メリットとリスク・副作用

ボトックス治療の
メリットとリスク副作用

メリット

咬筋の過緊張によって引き起こされる以下の症状の緩和

  • 肩や首の痛み、肩こり
  • 頭痛
  • 睡眠の質の低下
  • 顎の痛み
  • 歯周病の進行
  • 顎関節症
  • ガミースマイル
  • 咀嚼筋肥大による顔貌の変化
  • 歯ぎしり・食いしばり
リスク・副作用
  • 駐車の際の痛みや腫れ、内出血を起こすことがある
  • アレルギー症状がでることがある
  • 過剰投与によりボトックス治療の効果が低下する可能性がある
  • 緊張筋以外の部位に投与すると、食事が摂りにくくなる事がある
  • 妊娠中、授乳中、妊娠の疑い、妊活中の患者さんには施術を行えない
  • 男性は、投与中及び採取投与後少なくとも半年程度の避妊が必要である
  • お薬(筋弛緩作用のあるお薬)を内服中の方には施術を行えない場合がある

歯ぎしり・食いしばり増加中

コロナストレスで歯ぎしり・食いしばりが増加しています

最近、「歯ぎしりや食いしばりで顎が痛い」といったご相談が急増しています。歯科医院の立場から、その背景についてご説明いたします。
これまでは、気温が下がり筋肉が無意識に緊張しやすくなる冬の時期に、歯ぎしりや食いしばりのお問い合わせが増える傾向にありました。ところが近年は、季節に関係なくご相談が増えており、その一因として「新型コロナウイルスの影響による心身のストレス」が関係している可能性があると考えています。
歯ぎしりや食いしばりの主な原因のひとつはストレスですが、その他にも以下のような要因が関係していることがあります

  • むし歯や歯周病による痛み
  • 噛み合わせのずれ(不正咬合)
  • 枕の高さが合っていないなど、睡眠環境の問題

放置してしまうと顎の痛みだけでなく、歯の破損や頭痛、肩こりなどの全身症状に発展することもあります。違和感を感じた際は、早めのご相談をおすすめいたします。


歯ぎしり・食いしばりの原因

不正咬合(正常でない歯並び)
噛み合わせが均一でない場合や、高さが合わないことにより不快感・異物感を生じてしまい、歯ぎしりや食いしばりをしてしまうことがあります。

むし歯などで痛みがある
痛みが生じるために噛みたくないところを避けてかんでいると顎のずれが生じるようになります。これが歯ぎしりや食いしばりの原因となる場合があります。

枕の高さがあっていない
高さがあっていない枕を使用すると睡眠中に歯が噛み合ってしまい、顎に圧力がかかります。そのため、噛みしめる癖がついてしまいます。

ボトックスによるガミースマイルが気になる方へ

笑ったときに歯ぐきが大きく見えてしまう状態を「ガミースマイル」と呼びます。原因のひとつとして、上唇の周囲の筋肉が過度に発達していることがあり、その影響で上唇が必要以上に引き上げられ、歯ぐきが露出しやすくなると考えられています。
当院では、このようなガミースマイルに対して、ボトックスを用いた治療を行っています。具体的には、小鼻の横あたりに数か所、左右バランスよくボトックスを注入し、上唇を引き上げる筋肉の働きを和らげることで、笑ったときの歯ぐきの見え方を自然に抑えることができます。
見た目の印象をさりげなく整えたい方や、ガミースマイルにお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

ボトックス治療の流れ

STEP
問診・カウンセリング

治療を始める前に、まずはお口の中の状態を丁寧に確認いたします。さらに、現在お困りのことや気になっている症状についてもじっくりとお伺いし、患者さま一人ひとりに最適な治療方法をご提案いたします。

STEP
視診

1.エラの張り
日常的に歯ぎしりや食いしばりをしていると、咬筋(こうきん)と呼ばれる筋肉が常に使われている状態になります。その結果、咬筋が過度に発達し、エラが張って見えたり、顎や歯に大きな負担がかかるようになります。

2.骨隆起(こつりゅうき)
歯ぐきの一部が硬く盛り上がったように見える場合があります。これは、長期間の歯ぎしりなどによって骨が刺激を受け、隆起することで生じるものです。骨隆起の大きさや形は、その方の噛み合わせのクセや力のかかり方の特徴を示している場合があります。

3.咬耗(こうもう)
咬耗とは、噛みしめや歯ぎしりによって歯の表面がすり減ってしまう状態です。軽度では目立たないこともありますが、進行すると歯が短くなったり、ヒビが入ったり、欠けてしまうこともあります。


STEP
知覚過敏検査

日常的に歯ぎしりや食いしばりをされている方は、歯に過度な負担がかかり、歯が欠けたり、知覚過敏の症状が出ることがあります。

そのため施術前には、高圧のエアーや水をかけて、しみる箇所や痛みを感じる部位がないかを丁寧に確認させていただきます。

STEP
レントゲン撮影・診断

患者さまのお口の状態をより詳しく把握するために、レントゲン撮影を行っています。歯並びや顎関節など、治療に関わる部位をしっかりと確認し、患者さま一人ひとりの口腔内の状態に合わせた最適な施術をご提案いたします。

STEP
筋電計検査

当院では、表面筋電計を導入し、噛む力の状態をリアルタイムでグラフ化できるシステムを採用しています。これにより、患者さまの噛む力のバランスや筋肉の緊張具合をより正確に把握することができ、治療前の繊細な調整や最適な施術計画の立案が可能となります。

STEP
診断とご説明

カウンセリングの内容やレントゲン画像、各種検査の結果をもとに、患者さまへ治療方法についての最終的なご説明を行います。治療にかかる費用や想定されるリスクについても丁寧にご案内し、患者さまが感じている不安やご不明な点に対しても、一つひとつ丁寧にお答えいたします。

STEP
ボトックス治療

施術当日は、まず患者さまの口腔内の状態に問題がないかを再度確認したうえで、治療を開始いたします。表面麻酔の効果をしっかり確認してから、ボトックス注射を行いますので、ご安心ください。

※施術の際には、お顔にマーキングをさせていただくことがあります。使用するペンはすぐに落とせるタイプですが、お化粧をされている場合は一緒に落ちてしまう可能性がございますので、あらかじめご了承ください。

STEP
アフターケア(1ヶ月後)

施術後は、月に1回のペースでご来院いただき、経過を丁寧に観察してまいります。その際には、施術後の症状の変化や気になる点について詳しくお伺いし、必要に応じて追加の治療や調整を行います。

患者さまの状態に合わせたきめ細やかなフォローを心がけておりますので、安心してご相談ください。

注意事項

【以下に該当する方は、ボトックス注射をお受けいただけない場合があります】

  • 妊娠中または授乳中の方
     妊娠の可能性がある方は、治療の内容によっては実施できない場合があります。事前に必ず医師にご相談ください。
     また、妊娠を希望される女性は、治療中および最終投与から約6か月間は避妊が必要です。男性も同様に、治療中および治療後約6か月間は避妊をお願いいたします。
  • 本剤の成分に対して過敏症の既往歴がある方
  • 全身性の神経・筋接合部に障害のある方
     (例:重症筋無力症、ランバート・イートン症候群、筋萎縮性側索硬化症など)
  • 医師の説明に対して、インフォームドコンセント(同意)を得られなかった場合

費用について

ボトックス治療27,500円
ボトックス治療(ガミースマイル)16,500円

※費用は税込表記です。

お支払い方法

お支払いは現金の他、クレジットカード、QRコード決済に対応しています。

よくあるご質問

Q. ボトックス注射をした当日にお酒は飲んでも大丈夫ですか?

A. 飲酒は絶対に禁止というわけではありませんが、血行が促進されることで内出血のリスクが高まる可能性があります。できれば当日は控えていただき、翌日以降は普段通りお過ごしいただいて構いません。

Q. 注射当日の入浴は可能ですか?

A. 長時間の入浴は血行を促し、内出血が起きやすくなるため、当日はシャワー浴をおすすめしています。翌日からは通常通りの入浴が可能です。

Q. ボトックスの効果はどのくらい持続しますか?

A. 個人差はありますが、一般的には約3〜4ヶ月ほどで効果が徐々に薄れていきます。歯ぎしりや食いしばりの症状が再発する場合は、継続してボトックス注射を行うことで改善が見込まれます。筋肉が弱くなることで、次回の注射までの間隔が長くなることもあります。

Q. 初診当日にボトックス注射を受けることはできますか?

A. 当日の予約状況や医師の診察スケジュールによって異なります。まずは一度ご相談ください。

Q. 初めて受診するのですが、診察なしでボトックス注射だけ受けることは可能ですか?

A. 歯ぎしりや食いしばりの原因が咬筋の緊張によるものか、それ以外の要因によるものかを診断する必要があります。通常は保険診療の範囲内で医師が適応を判断しますが、自由診療での初診診断(15,000円)も承っておりますので、お気軽にご相談ください。

Q. 効果はいつから感じられますか?

A. 個人差はありますが、早い方では注射の翌日から効果を実感されることもあります。

Q. 注射はどこに、どのくらいの量を打つのですか?

A. 主に咬筋(噛みしめたときに硬くなる筋肉)に数か所注射します。注射する薬剤の量は、噛む力の検査結果やこれまでの治療履歴、注射の間隔などをもとに、医師が一人ひとりに合わせて調整いたします。

Q. 注射後に食事ができなくなることはありますか?

A. 一時的に違和感を感じる方もいらっしゃいますが、通常通り食事ができなくなることはほとんどありませんので、ご安心ください。